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n001.HPの開設 懐かしい『Mr.Egawaの週間NEWS』 

簡単なソフトを利用して、HPを開設することにした。自身の活動の記録保存と画像保存、若い学生諸君への紹介にひっかけてのHP開設だが、以前に事務所(現代計画研究所・大阪)のHP上で、2000年6月12日から2008年11月25日まで、441回にわたって、『Mr.Egawaの週間NEWS』を続けたことがある。当時、神戸芸工大の非常勤講師でお世話になった折に、ご一緒させていただいた故鈴木成文先生が毎日書かれていた「文文日記 日々是好日」を見習って、1週間に一度ならなんとか出来るかもしれないと始めたものだ。字数を決めて、完結にまとめる練習でもあった。先生は毎年本にされていたので、7年続けて1冊になるかと始めたものだが、8年半続けたものの結局本にはせずじまいで終わってしまった。2004年から大学の教員になることとなり、やがて研究室活動も忙しくなり、事務所生活と大学生活の重複がしんどくなってきた頃に途切れてしまったことになる。今回のHP開設に際し、ブログも用意したのだが、週一ぐらいで何か書く事が出来るだろうか?  今回は、毎週のNEWSだけでなく、以前のNEWSの再録もすることにした。最初はNo.1~3と、さらに、大学に着任した2004年4月の最初の週、ちょうどNo.200の週間NEWSの再録である。

No.1(2000.06.12) 『LONDON NOW』

5月の週末を利用してロンドンに行って来た。R.ロジャース設計のMontevetroを見ようと思ったからだ。テームズ川南に建つ全面ガラスの集合住宅で、隣接の古くて小さい教会との関係が良くできている。Montevetroとはガラスの山という意味のようで、川沿いが高く教会に向かって低くなっている。工事中で、日本ではまだ紹介されていないと思うが、低層部にはすでに人が住んでおり、美女がカメラを向ける僕にガラス越しに手を振ってくれた。一般的に、古都ロンドンにはきちんとできたガラスの小建築はなかなか良く合うと思う。ロンドン・アイやドーム、テート・モダンなど、ミレニアムで新しい建造物が大流行であるが、今やロンドンは島国ではなく、パリまで特急で3時間の地続き。実際、多くの外国人の住むまちだ。食事も、おいしいエスニックの影響か、「世界一まずい英国の食事」はもう過去のもの。ナウイ。

No.2(2000.06.19) 『表彰式』

先般、今年度の日本建築士会連合会の総会が霞ヶ関ビルで行われ、建築士会作品展の表彰式出席のため、出かけてきた。各支部(都道府県)からの大勢の代表者の方々を見て、建築士会の会員が13万人いることを再認識した次第。今回は8名の受賞者であったが、大学・院の1年先輩の関さんと久しぶりに会え、いろいろ話が出来たのがうれしかった。また、普段会うことの少ない地方の受賞者の方々との話にも花が咲いた。こういう表彰式も良いものだ。以前「舞鶴市陶芸館」で受賞したときは都合で出席できず、残念なことをしたものだと思った。授賞式では、代表して謝辞を述べさせられたが、そのときに披露した受賞作「今田町の家」の施主からの手紙を紹介しよう。『朝、窓の外は雪かと見まがうほどに厚く霜が降り、それが、陽がさし気温があがる頃になると白い湯気となり一種幻想的世界です。今田町で始めての冬、味わっています。』

No.3(2000.06.26) 『リージェンツ運河』

早速、旅日記ではなくて飲み日記ではないのかという指摘があったが、いずれそうなるやも知れぬ。また、週間NEWSとあるので、日々の活動を公開するなんてすごい、という感想もいただいたが、たぶん、そんなことにはならないだろう。しばらくは、毎週書く習慣をつけると言う意味の「しゅうかんNEWS」になりそうだ。今週もロンドン話をひとつ。テームズ川のクルーズは有名だが、リージェント運河はご存じだろうか?ベイズウォーターの北東にあるパディントン駅の北側には、リージェンツ・パークから流れる運河があり、水上生活者の停泊場所がある。バイロンやブラウニングがヴェニスに似ていると言ったことから、リトル・ヴェニスと呼ばれるようになったそうだが、なかなかに美しいところだ。ここからカムデン・ロックまで、細い運河をめぐるクルーズが楽しめる。狭いロック(水門)内での上昇下降がとっても素敵だった。

No.200(2004.04.05) 『建築環境デザイン研究室』

先週火は、建築学科学生の企画による交流合宿「建築×合宿」の講評会のジュリスト。大阪市立大学(居住環境学科・建築学科)・大阪工業大学・関西大学・近畿大学・神戸大学の学生50名以上が参加して、2日間で「至福の時」というテーマを建築化する。5名程毎の10グループで議論、制作。三重大の講評会と同様、小山さんにつきあってもらった。僕は、思わず感じる至上の幸福感の舞台としての建築空間、環境空間を思い描いていたのだが、学生諸君は経験がないのか、理屈でなければ考えられないのか、想像力の豊かな空間の提案が少なかった。至福というのは、苦労の末に得られるものであるなどという、くそまじめな考えでは、建築の可能性は見えない。思わず感じさせる幸福感の舞台づくりなのだ。さて、4月1日から、関西大学工学部建築学科(建築環境デザイン研究室)教授となった。仕事は継続、今後ともよろしくお願いしたい。 

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