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n003.西日本最大の大規模戸建て団地(ニュータウン)

文科省の支援事業に採択されて、平成23年から5年間のスケジュールで、大規模(公的)集合住宅“団地”の再編(再生・更新)手法の技術開発研究プロジェクトに取り組んでいる。詳しくは、「団地再編」のHPを見ていただくとして、市の人口の半分がニュータウンという河内長野市の南花台団地をモデルとした、団地再編設計提案コンペを企画した。制度と仕組みの再編を視野に入れて、UR都市機構や行政相手に、自由に提案をしてもらおうというコンペである。もちろん、僕たちも提案をして、コンペ案を含めて議論をしていこうというものだ。昨年末に応募登録を締め切ったのだが、全国から172の登録があった。作品提出の締め切りは2月末で、最終の公開審査が5月25日というスケジュール。どのくらいの応募があるか、楽しみではある。このプロジェクトでは、京都府の八幡市にある男山団地をフィールドに、京都府の支援も得て、八幡市、UR都市機構、関西大学で連携協定を締結し、実践的な研究活動も開始している。11月16日には、365日オープンを謳ったコミュニティ活動拠点「だんだんテラス」を開設し、学生が主体となって運営を開始している。365日オープンというのがミソで、学生諸君の熱意で開始したが、もちろん、将来的には住民や地域が主体となって運営するように持っていきたい。さて、ニュータウンには、戸建て住宅だけ(アパートレベルは混ざっているものの)のニュータウン、いわゆる戸建て住宅団地も多く、ここでも高齢化による問題を抱えている。縁があって、そんな中の、西日本最大という戸建て団地の将来を考える機会を得た。集合住宅団地の問題と比較しつつ考える良い機会になりそうなので、現地を訪れた。ここでおもしろいのは、近くにある公営住宅と戸建て住宅からなるもう一つの大きな団地が、一気に出来てしまったために持続性の欠如が顕著になっているのと対照的に、一気には完成しなかったがゆえに、そこそこの人口バランスを確保している点だ。しかし、まだまだ空き区画が大量にあって、センター地区には建てられたものの埋まらず終いのショッピングセンターが廃墟のように存在し、そこは別の問題を抱えつつ、将来の持続性を考えなければいけない。民間企業が、よくぞこんなに大きな戸建て団地をつくったものだというのが正直な感想だが、異なる状況を考える中から、それぞれの違いを考えるというのは意味がある。その団地は、岡山駅からバスで1時間ほどの距離にある。市長とも面談し、現地も歩き回って、それなりの提案を考えてみた一日だった。遅くなったので泊まることにして、23時から食事。入った店で食べたのが、日生(ひなせ)のカキ。山の縁(へり)で養殖をしており、今年は雨が多かったので、山のエキスがカキに入り、出来が良いとのこと。理由はともあれ、大粒でおいしかった。岡山名物の、黄ニラの豚玉子とじ というのも食べてみた。こんな岡山名物は初めてだ。

No.7(2000.07,24)『JIA市民大学講座』

恒例のJIA近畿支部・都市デザイン委員会主催のまちづくりセミナー。今年のラインアップが確定したので、ご紹介しよう。9/28「郊外の21世紀」角野幸博氏、10/12「大阪の都市ストックを活かした街づくり」藤田邦昭氏、10/26「田園への夢-住民参加のまちづくり・里づくり」斉木崇人氏、11/09「モデルをつくる」小嶋一浩氏、11/30「都市論の脱機構」大久保昌一氏、12/05「住まいを環境に開くこと」鈴木成文氏。小嶋氏のタイトルの補足はこうだ。「市民参加のまちづくりが盛んである。けれども、その成果として現れるものにワクワクできない。あまりに現実的なのである。まちは、制度や既得権益でがんじがらめである。それらが本当はフィクションであることが忘れられている。プロである私たちにできることは、日常から離れて立つことで、いろいろあるかもしれない可能性を空間的なモデルとして示してみせる事ではないだろうか。」

No.8(2000.07,31)『ペイサージュ』

仏語の PAYSAGEは、英語では LANDSCAPE ルシアン・クロルの意図は、生活環境の姿。「欧州の諸都市のペイサージュは、つねに結晶化の過程を経て形づくられてきた。道の交差点、川をわたる渡し船に橋や浅瀬、山登りの基地、あるいは郵便の宿駅。こうした都市の結晶の核は、その後、さまざまな要素が次々と付け加わりながら成長してゆく。何世紀にもわたり、その成長に先立つ文脈の存在が、ときの必要に応じてまちの性格や外形や組立を支配してきたのだ。・・・兵舎からの出撃や予定調和的につくられたゾーニングの飛び地を計画するのとは違って、身近の豊かな空間を全うするには、論理性は最小限でよい。その身近の豊かな空間とは、人の繊細な手仕事が密やかに根づき、「お客」が通る目の前で親しげに「その力を試す」ことができるちょっとした片隅にあるような空間のことである。」生命の宿る都市の再生を目指して-岩村和夫訳

No.9(2000.08,07)『基礎をたどる』

河原さんから新聞のコピーがFAXされてきた。建築家の吉村康雄さんの長野県美麻村の小屋の記事である。僕も何度か訪れたところだ。「その吉村さんの本宅は、阪神大震災でなぎ倒された高速道路の裏手、神戸市東灘区深江の住宅地にある。緑がひときわ鬱蒼として目につくその住まいには山への思いが投影されている。地震で傾いた家は、周辺の倒壊家屋と同じように、建て替えを余儀なくされた。以前の基礎をたどり、昔の面影を残して再建されたその家は、何事もなかったかのように、緑のなかに佇んでいる。そこには環境の激変に抗し、頑強なまでに継続を求めた彼の信念が埋め込まれていた。彼は建築家としてそれを実行した。そして、その思いは遥か遠くの山につながっている。彼にとってはそこが生活の一部なのだ。・・・住むと言うことは実生活をさすとは限らない。そもそも実生活とは何なのだろう。・・・」本田友常さんの文章だ。

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