n008 『The Barでの打ち上げ』
今週は、卒業設計、卒業論文、修士論文(設計)の発表会が立て続けにあり、その翌日が、恒例のThe Barでの打ち上げ。今回が10回目になるが、いつもは終了後最初の日曜日だったのだが、マスターの小田さんに頼んで、平日の昼間にさせていただいた。終了後すぐに旅行に出る学生もいたので、翌日にしたのだが、結果的に、50人を超す学生達が、いつもは静かで上品な本格的バーにひしめきあった。手伝いの下回生には少し遅めに来てもらうことにしたこともあり、なんとか入りきって?、14時から18時まで、楽しい時間を過ごすことができた。大勢の学生がグラスを片手にそこかしこで立って話をしている様は仲々。京都薬科大学の理事長もしておられた常連客の滝野さん(82歳)が途中から加わり、不思議な光景。キャプテンの引継ぎは、松浦さんから福間くんに、副キャプテンは、塗師木くんから河股くんに、よろしくお願いします。第11代のキャプテンになるそうだ。小田さん、高井さん、浅野くん、ありがとうございました。最後は、店前で、辻本くんによる、これも恒例の一本締め。一本締め係の引継ぎは、謝恩会だそう。終了後、卒業生の五十川さんが訪ねてきて、なんと、UR都市機構に転職とのこと。いきなり、新宿に配属が決まったそうだが、本人はストック活用の仕事がしたいと希望をだしているとのこと。結局、遅くまでいろいろと話をしたが、翌日は朝から京都。雪が舞う中を、高校時代の同級生の事務所に。男山団地関連で仕事を一緒にすることに。本当に縁って不思議なものだ。これで、少し落ち着いて、3月を過ごせそう。
No.22(2000.11.06)『フォトコンテスト』
都市環境デザイン会議(JUDI)の10周年記念大会が終わった。記念フォトコンテストも行われ、トルファンの住宅の庭の写真「ぶどう棚の下」がJUDI賞をいただき、ミコノスの夕暮れ、浜辺の仮設レストランで幸せそうにワインを楽しむ2人の写真「至福の時」も入選になった。テーマは「環境共生」であったが、出展のどの写真も日常の何気ない風景のなかからその理念を切り取っていて、良い写真が多かった。グランプリ・今森光彦賞には、難波さんの「バンダルのオープンマーケット」が選ばれた。「東南アジアの市場は暖かさに包まれています。ブロイラーでない美味しそうなニワトリが売られてゆきます。オジサンの笑顔がとてもいいですね。日本にもこんな光景が残っていたら良いなと思わせるなごやかな一瞬をとらえた写真です。」というのが今森氏の選評であるが、写真は、JUDIのHPで見られることになっている。
No.23(2000.11.13)『バイオレンスとパラダイス』
先週のJIAまちづくりセミナーは、C+Aの小嶋一浩氏。台北・ハノイ・上新庄のプロジェクトによるスペースブロックの話と、太田市の分譲宅地コンペで当選したアクティビティフィールドの話が中心。タイトルは「モデルをつくる」。場所(敷地・社会)の読みとりが新鮮で秀逸だ。10年前の桜台アパートメントの解説文を思い出す。「住居をつくるのに、「住宅らしく」つくることから始めない。・・・親切につくることから始めないで、場所の骨格から始める時に、空間が持つ<暴力性>。<私>は、そうした次元の<暴力>的な(人と離れてある)様々な場所から、<私>にとっての<パラダイス>を捜し出す。<パラダイス>は私的なものである。先行して在る場所に<私>がシンクロナイズした時に、その場所や場面が<私>の<パラダイス>として現れる。そのためにも、場所や空間は、ひとに先行して既にあるべきだろう。」
No.24(2000.11.20)『JUDI大賞』
都市環境デザイン会議(JUDI)の10周年記念大会では、第1回JUDI大賞選考・授与式が行われた。9つあるブロックの推薦による候補数点を、事前に12名の選考委員がブロック各1点に絞り込み、当日、それぞれのプレゼンテーションの後、会場参加者も含めて投票するというものであった。それぞれ、場所を舞台とした取り組みが対象となったものが多く、優劣をつけ難いものとなり、選考委員だけの投票でも、得票は分散された。結果、最高得票を得たのが、四国ブロック推薦の「水遊都市」-ひょうたん島の環境形成活動-という、市民運動から出発した取り組みであった。取り組みとその成果はなるほどと思えるものであったが、都市デザイナーの役割が不明であり、JUDI賞ならではの選考だというには、少々残念に思った。都市デザインの世界で貢献のあった人を表彰するというような、明解な賞にしたほうが良いのかも知れない。