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n020 『団地再編コンペ公開審査』

「高度経済成長期の住宅需要を支え、現在は空き住戸の増加や高齢化の問題を抱える大都市郊外の住宅団地「ニュータウン」の再編をテーマとするアイデアコンペが、河内長野市で開かれた。関西大が主催。子育てや高齢者の支援施設を団地の各棟に分散させる提案をした神奈川大の研究チームの作品が最優秀賞に選ばれた。題材となったのは、河内長野市の都市再生機構(UR)南花台団地。既存の建物を活用する前提で、新たな用途やライフスタイルを含めた提案を募集し、一次審査を通過した8作品が公開審査に臨んだ。審査員を務めた関西大の江川直樹教授(環境都市工学)は「住民の賛同を得ながら少しづつ再編していくのが大事。今回提案されたアイデアを同じ悩みを抱える地域の人に伝えたい。」と話した。関西大は2011年から「団地再編プロジェクト」に取り組んでおり、昨年11月には少子高齢化の問題を抱える京都府八幡市の男山団地に「だんだんテラス」と呼ばれる憩いの場を設けた。コンペ開催は初めて。」(平成26年5月28日毎日新聞朝刊)

No.58(2001.07.16)『町歩き日和』

「荒川区に町屋という町がある。・・・先だって、京橋のフィルムセンターで昭和37年に作られた「人間狩り」(松尾昭典監督)という刑事もの映画を見た。長門裕之演じる刑事が犯人を追って東京の町を歩き回る。品川、青戸、赤羽。まだ高い建物も高速道路もない昭和30年代の東京の町の風景が次々に映し出され、「懐かしい!」とスクリーンに見入った。品川あたりの原っぱでは紙芝居もやっている。長門裕之がいよいよ犯人(大坂志郎)を追いつめる。犯人の家はどこか。見ているとなんと町屋だった。京成電車の高架下で小さな靴屋を開いている。・・・永井荷風の戦後の短編「老人」に葛飾区の青戸が出てくると、そこに出かけたくなる。東部伊勢佐木線の堀切という急行のとまらない小さな駅も、そこが小津安二郎監督の名作「東京物語」(昭和28年)に登場したことで私にとっては大事になる。」下町の町歩きをすすめるのは川本三郎氏。

No.59(2001.07.23)『日本人のこころ』

「古いものに目を転じてみると・・・底の方にすごいものがある・・・そういう時代に五百年、千年というときを経て、いまなお私たちを圧倒するような力を持ったものをつくりだした当時の日本人というのは、どういう連中だったのだろうかと・・・。たとえば、南禅寺の疎水。明治時代に、あの疎水という暴力的な近代の象徴のような施設が、南禅寺のなかに斬りこんでいったとき、煉瓦造りの疎水は、南禅寺の木造のいろいろな建物を圧倒したといえるのか。当時はどうだったかわからないが、いま見ると、むしろ南禅寺という古くからの寺院建築や参道の風情の方が圧倒的に力強くて、その中に点景のように、趣を添えるかのごとく、疎水の煉瓦造りがしっくりとはめこまれている、という感じがするのである。斬りこんだつもりが取り込まれている、という印象を受けて、このすごい相手はいったいなんだろう、と考えてしまった。」と五木寛之。

No.60(2001.07.30)『運命共同体としての町』

「そんなふうに好奇心に溢れた信長は、あの台地の上にそびえている大きな石山本願寺と寺内町には、なんだか良くわからないが、これまでの日本の制度にはなかったような新しいシステムが誕生しているようだ、と早くから関心を抱いていたに違いない。できれば、底にある信仰心や、権力者等はなんでもなくて仏がいちばん大事だ、という考えかただけを取り去って、その新しいシステム自体は滅ぼさずにわがものにしたい、というのが、信長の、そして秀吉の心からの願望だったのではないだろうか。・・・いま、私たちは何か鬱屈したような時代、閉塞した現状を生きている。その中で、私はかつての寺内町の活発な流通や情報のやりとり、人々の朝な夕なに聞こえる念仏の声を想像し、運命共同体としての寺内町に生きていた人たちの、日々の喜びや生きがいや感動はいかばかりであったろう、と思いをめぐらせるのだ。」今週は大阪で、五木寛之。 

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