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n026 『一団地の再編』

大規模団地は、建築基準法86条の一団地の制度で出来ている。建築は、道路に接道した一つの敷地に一つの建築物が基本である。離れやその他、複数の建物で出来ているものもあるが、それは用途不可分といって、必要不可欠な要素であると認めているだけである。つまり、団地は、大きな一つの敷地に、複数の住棟が、あたかも一つの建築物のように建っているのだ。そういう申請の仕方、考え方であるというわけである。だから、それで一つの建築申請となる(昔は、公的なものは計画通知戸行って少し手続きが違っていたが)。その単位が巨大なのが問題だ。1000戸ほどが一団地でできているものもある。そうすると、個別にリノベーションや増築をすることが難しくなる。同時多発的にやろうとすれば、ほとんど申請が不可能だ。それで、この一団地でできている団地を、もう少し小さな単位で接道するように再編しようという提案をしている。連担設計制度に再編しようというわけである。そのためには、敷地内に公道を配する必要がある。これらの団地は、総じて建蔽率が低いので、そんなに難しくはない。中には、500戸ほどの団地型分譲住宅団地と、同じ程の戸数の賃貸団地が一団地のままになっているところもある。区分所有の団地型分譲住宅では、この一団地の解消に、全員の同意が必要になる。特にストックを生かすような団地再編の場合は、このあたりの取り扱いが大きな課題で、いろいろと研究会やら独自のシミュレーション提案等をやっているところである。

No.76(2001.11.19)『京都芸術センター』

明治2年(1869)に開校した京都・明倫小学校は、民間の寄付によって出来た小学校である。(現柳池中学の柳池小学校が、日本で最初のものとして有名。)その後、昭和6年(1931)の改築を経て、平成5年(1993)に閉校になった。烏丸通の西、四条通の北、蛸薬師通と錦小路通の間で、室町通に面した場所である。この校舎を使いながら、一部を改修して、京都芸術センターに生まれ変わったのが平成12年(2000)の4月のことである。富永さんからお聞きして、Cloth-Behind・MEIRINN と名付けられた、庄司達さんの展覧会を見に行った。大広間いっぱいに、たたみの割付を利用して、リズミカルな配置で、鮮やかな赤の布が敷き詰めらていた。談話室には、他の作品の写真や模型が展示されていた。ワイヤーの上で、木の棒とワイヤーによって空中に浮遊する布でつくる空間の作品は、なかなか気持ちよさそうで、ぜひ、実体験したいものだった。

No.77(2001.11.30)『紅葉』

水曜日、「上津台とっておきプロジェクト」の打ち合わせの行き帰りに、晴天の芦有道路(芦屋-有馬)を走った。山々、道路際の紅葉が素晴らしく、都会のすぐ近くにこのような自然感に溢れた道路があることに今さらながらに感動した。六甲山を縦断する道路は他にもあるが、道路沿いには、ラブホテルがあったりして、この道路とは比べるすべもない。有料道路ということでこの景観が守られているし、又、維持管理も行われている。交通量も少ないし、ドライブルートとしても、本当に気持ちの良い道路だ。芦屋に住んでいるので、この道路はしょっちゅう使っているわけだが、霧が立ちこめたり、桜やあじさい、つつじ等も美しい。有料道路のパブリック性、役割に改めて気づいた次第。上津台のプロジェクトは、傾斜地を安く分けてもらい、100坪を越える敷地に木造住宅を建て、住みながら緑の環境を育てていこうというもの。参加者募集中

No.78(2001.12.07)『集合住宅・住宅』

この冬は、竹原さんに呼ばれて大阪市立大学の生活科学部に行っている。例によって共同住宅の課題。最初に竹原、貴志、伴、藤田、そして私で、スライドレクチャーを行った。その感想レポートを見ていると、いわゆる箱形のマンションや団地型の共同住宅しか知らなかったという学生が大勢いて、コーポラティブや立体集落型の、変化に富んだ形の群構成の共同住宅を見て、課題の捉え方が自由になったと言う意見が多かった。一つの役割は果たしたようだ。例によって、竹中発行のアプローチ・秋号は、1971年完成の東孝光設計、粟辻邸の変遷をとりあげている。30年の間に4回の大きな改造を行っているが、環境構造としての考え、形はそのまま受け継がれている。「現在、若い建築家がさまざまな住宅を発表している。・・・それらの多くは、粟辻邸のような軽快さはあれ、その奧に、”闘う”イメージはない。」というのが、中野照子さん。

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